2012-03-21

「カーネーション」奈津のフラグ

奈津が糸子の仕切りのファッションショーなんかに出るはずがないのである。
子どもの頃からつきあっている視聴者は皆わかっている。
糸子がまずすべきことは、奈津が気に入っている辰巳琢郎院長を間に入れること。
院長から「88歳の同級生お二人が並んで歩くところが見てみたいなあ」「紅白でおめでたいでしょ」「いや、ホンマのこと言うと僕が見たいのは桜井さんなんや、フフフ」とかなんとかソフトに言われたら、奈津は快諾するに違いないのである。

それをなんだ。
いきなり自分の従業員相手に紅白ドレスの計画を得々と語るなんて。
ショーのラストに白いドレスに身を包んだ奈津と手をつないで歩く紅いドレスの糸子…というイメージシーン、しかも少女漫画的キラキラ効果つき。
その絵に「長い長い腐れ縁の果てにほんなことがあったかて、ええやないか」というモノローグをかぶせる暴挙。
こんなわかりやすいフラグがあるものか。

そして、予想通り病室に奈津の姿はないのだった。
いつものように入院している奈津の顔を見にいった糸子は、奈津のいないベッド、奈津の名札がなくなっているのを見て愕然とするのだ。
もうっ、糸子が余計なフラグを立てるからこんなことに…!

病院の廊下を奈津と糸子が並んで歩く時に早足になって抜きつ抜かれつになるとか、奈津がお気に入りの男の前ではニッコリ笑顔になるとか、懐かしいシーンの再現に胸を熱くしていたらもうこれだ。
どうするの。まだ水曜日だよ。
せめて土曜日までは奈津との再会を楽しめるだろうと思っていたのに、こうなるとファッションショーまで紅白ドレスのイメージシーンが繰り返し流れる感じ?

ああ、88歳になってもツンデレな奈津がもっと見たかったよう。
入院用のパジャマや糸子がデザインしたお婆さん用ドレスではなくて、奈津が自分のセンスでコーディネートした外出着姿も見たかった。和装でも洋装でもきっとオシャレで美しいお婆さんだっただろう。

とはいえ、今日は「愕然とする糸子」であまりにも大仰に終わったので、単に違う病室に移っただけとか退院とか、嬉しい肩すかしの可能性もある。
私は公式サイトのあらすじとかノベライズを読まずにドラマを見たいタチなので、これからどうなるかまったくわからないのだが、呆然と立ち尽くす糸子の横を点滴をガラガラ運ぶ奈津がツンとしたすまし顔で通り過ぎる……という展開希望。
「奈津、アンタ死んだんちゃうんけ」「なんで死ななあかんねん」といった病院にあるまじき会話、そして「だって、ほれ、名札が…」「隣の個室に移っただけや」「ええっ」糸子が慌てて隣の病室を確認するとそこには「桜井奈津」の名札、BGMチャッチャチャララ~ラ~……というオチだといいんだけどなあ。

日々オハラの奥の間で黙々と線を引く人・浩二。
ファッション業界にいてあの仕草、あの口調、あの風貌、すっかりゲイだと決めつけて見ているのだが、今日の素麺の食べ方はいただけない。
あんなにいっぺんに口に入れちゃいけないよ。あれはゲイでも男でも女でもお行儀が悪い。
勝手な思い込みかもしれないが、美意識の高いゲイなら少なめの麺をチュルチュルするか、大量の麺を勢い良くぞぞっとキレイにすするような気がするのである。

さて、とにもかくにも病室から消えた奈津の行方が気になるわけだが、病室移動か、退院か、それとも悲しい結末なのか。さあ、明日の「カーネーション」の明日はどっちだ!【み】